父を思い出すタイミング

父が60歳で亡くなって、31年が経った。父は自分勝手な人で、とても家族から、好かれたいたとは、言い難い。

昔の「でもしか先生」と言われた時代に教師になったが、しょっちゅう、仕事を辞めてきては、母を困らせた。それでもまた、ちがう学校の先生になり、結局50歳まで、教師として勤め、そこで退職して、出家して、寺の住職になった。(なんでやねん💦)

若い頃からずっと、法律家になりたかったので、家では常に六法全書を片手に司法書士になる勉強をしていた。毎年落ちていたが、なんとか行政書士の資格だけは取れたようだ。

50歳で自動車教習所で運転免許を取りに行ったときは、

自動車教習所の教官

あんたの運動神経じゃ、免許取るのはムリやなー

と罵倒されながらもなんとか教官とケンカせずに我慢したらしい。仮免4回落ちて、やっと運転免許を取得したときは、講習代も50万円ほど支払っていたようだ。

免許取得してすぐに車を買い、いきなり、運転して、大阪から生まれ故郷の福井まで運転して出かけて行った。今思うと恐ろしすぎる。

父の運転する車に乗せてもらうと、いろんなところから、クラクションをならされて本当に嫌だった。車中ではその頃父のマイブームだった「お能」のカセットテープが流れていて、弟は必ず「車酔い」していた(笑)

そんな父のことを30年以上たった今も、よく思い出すし、よく夢も見る。

今朝シャワーをしたときに、石鹸についている髪の毛を見て、父を思い出した。

昔、父が、入った後のお風呂は湯ぶねに垢のようなものが浮いていて、石鹸にはいっぱい髪の毛がついていて、本当に気持ち悪かった。石鹸についている髪の毛を見てそのことを思い出した。

「お父さん、大好きだよ」と、つぶやいてみた。へんな父親だったが、愛情深く、私と弟を大切にしてくれた。こたつの中で父の足に触れたときに、思わず引っ込めてしまった。父は「そんなに嫌なんか…」と悲しそうな顔をしていた。「ごめんね」

亡くなった父の年と同じ年になった今、猛烈に父と話がしてみたい。一つのところに留まることを嫌がった父は、まちがいなく「お墓」にはいないだろう。

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