朝ドラのゆりさんを見て思い出す

今回の朝ドラ「虎に翼」は様々な女性の人生に焦点をあてているので、自分自身や自分と関わりのある女性たちの重ね合わせて、いろんな感情がわいてきた。

お姑さんのゆりさんが、老年性痴呆という、今でいうところの認知症のような症状を発症し、どんどんひどくなっていく様子は、姑や実家の母を思い出して、重い気持ちになった。

ゆりさんが「お財布がなくなった」と大騒ぎする場面は、姑の場合、数えられないほどあった。

置いたところを忘れることもあるが、異常な警戒心から、自分で隠したりすることもあって、たちが悪かった。

「財布や通帳がない」と騒ぎだすと、子どもたちは半分おもしろがって、「名探偵」なったように、推理し一斉に探し始める。

ある日はタンスの奥に、また別の日は布団の下敷きになっていた。

ひどい時は冷凍庫に入っていて、これはなかなかの難事件だった。

ゆりさんが「私をのけ者にして…」と怒り出す場面も…あった、あった!

穏やかに「おやすみなさい」と寝床についたと思ったら5分くらいしたら、起きてきて鬼の形相で、「私のいないところで悪口ばっかりいって」と怒り出す。

雪の日の出来事は一番強烈だった。家族がそろってテレビを見ているお隣さんの息子が

「すみません、お宅のおばあちゃんがウチに来てるんですが。」

「えっー!どういうこと」

時計を見ると夜の11時を回っている。おばあちゃんはもう寝たと思っていたのに。部屋をそっと抜け出し、雪の中を裸足で逃走したらしい。おとなりに迎えに行くと、

トイレにこもって中から「嫁に毒殺される」と叫んでいる。「はっー?!」妄想にしてもひどすぎるだろ!

きっと、これが明日には尾ひれがついて、町内に広まるに違いなかった。

実家の母も認知症を発症してから、お友だちのおやつを盗んで食べたり、介護職員を杖で殴ったり…

二人ともちゃんとした女性だったのに、認知症を発症すると、「ちょい悪ばあさん」になるのはなぜなんだろう。

認知症になって、かわいいおじいちゃん、おばあちゃんになった人を私は見たことがない。

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