私の苗字が何度も変わった件について

今朝の朝ドラ「虎に翼」では、主人公の寅子が再婚によって苗字が変わることに悩むという話だった。

私が23歳くらいの時に父が寺の住職になると言い出し、その寺の養子になったので、家族全員苗字が変わった。25歳で結婚したので、そこで苗字が変わり、離婚してまた父の養子先の苗字に戻り、再婚したので、今の夫の苗字になった。合計4苗字、5回苗字が変わった。

生まれたとき→父が養子になる→結婚→離婚→再婚

朝ドラの主人公のように苗字が変わることを嫌だと思ったことも、抵抗したこともなかった。逆に「おもしろい」とさえ思った能天気な私だった。

しかし還暦の今になって少し考えが変わってきた。

今の苗字になって、6年ほどたつが未だに役所や歯医者で、名前を呼ばれてもピンとこないのである。自分の名まえを呼ばれている気がしない。実家に帰ると近所の人に昔の苗字で呼ばれて案外そっちの方がしっくりくる自分がいる(笑)

名前がかわったことで「いったい私って何もの?」とふわふわした気持ちになることがある。少し寂しい気持ちもわいてくる。

たかが「苗字」と思っていたけど、自分のアイデンティティを示す大切なものだったのだと今ごろ気づいた。

子どもだった時、社会人だった時、子育てして大好きな仕事をしていた時、そして、子育てが終わって新たなパートナーと生きている今、それぞれの名まえがあるって特別な経験だ。いまは、どれも大切な名前だと思えるようになった。

婚姻によって苗字が変わることを悩んで葛藤する朝ドラの寅子が、どんな答えを出すのか楽しみにしたいと思う。

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